映画「プレシャス」あらすじ

1987年ハーレムで母親と住むプレシャスは16歳、肥満体の黒人の少女ですが、お腹の中には母親の恋人からレイプを受けたことで出来た子供がいます。祖母の家にはもう一人幼いダウン症の子供がいますが、この子もレイプにより生まれた子供でした。母親はプレシャスを利用して生活保護を受け、全く家事をせずテレビを見るかナンバーズを買いに行くかで職探しは全くしていません。ソーシャルワーカーが来るにはダウン症の孫を連れてこさせ芝居を打つのですが、それにプレシャスも合わせるように迫ります。ある日妊娠がばれてしまったプレシャスは学校を退学させられるのですが、校長より紹介された代替学校に通うことになります。そこで出会った女性教諭によりプレシャスは読み書きを覚え、クラスメートとも衝突を繰り返しながら友情を深めていくのです。家に帰れば相変わらず母親からひどい言葉を投げつけられ、暴力を振るわれ散々な目に合っていますが、ある時課外授業で陣痛が始まり男の子が生まれます。家庭の事情を打ち明けているソーシャルワーカーからは子供たちを養子に出すように勧められ、プレシャスは悩みます。退院したプレシャスが家に戻ると、母親が激高し暴れまわり命の危険を感じた彼女は赤子を抱いて女性教師のもとへ逃げます。その後は施設で何とか頑張り生き生きと勉強も頑張っていたのですが、赤ちゃんが9か月になった時、悪魔の母親が訪ねてきます。プレシャスをレイプし続けた恋人がエイズで亡くなったことを告げられ、検査をするとなんと彼女も陽性反応が出てしまいます。子供の感染はないものの母乳も与えられなくなり悲しみにくれますが、それでも女性教諭の力を借りながら高校、大学への道をあきらめずに立ち上がります。

映画「プレシャス」感想

貧困家庭に生まれ、育ち、育児放棄を受け性的虐待を受け、黒人で超肥満体型、絶望しか見えないような環境の中にいるプレシャスが、素晴らしい先生と出会えたことで前進していく姿に感動しました。鬼としか言えないようなひどい母親が強烈でしたが、ある意味この母親も精神的に崩壊しているのかもしれません。素敵なハンサムな男子と交際をしたいと言う少女の夢と、おかれている現状のひどさの比例が辛すぎて、どうにかプレシャスには幸せになってもらいたいと願わずにはいられませんでした。個人的にはマライアキャリーが好きなので、ソーシャルワーカーとして出演していた女優の姿が見れ良かったです。いつものキラキラした彼女とは違って、どちらかというと暗そうな冷たそうな事務的な女性の役でなかなか演技が上手でした。この映画はアメリカの現状をとても色濃く描いていて、この状況からどうすれば抜け出すことが出来るのか、難しい問題だなと感じました。